生産技術の仕事2

こんにちは、ゆたんぽです。

また、時間が空いてしまいました。

時間が経つのは早いですね、、、子供を見ていると自分の成長具合が悲しくなります。

さて、今回の記事では引き続き生産技術で自動化されていない多能工、難工程を紹介していきます。

残っている人手の仕事2(部品供給)

残っている仕事の2つ目は、

「線材の取り付け作業」です。

この工程は、名前の通り組み立てる製品の電気配線など取り付ける工程です。

世の中にあるおおよその製品は基盤がついていてそれを起動させるために電源があり、ユーザーが操作するためのボタンや液晶があります。

これらを電気的に繋ぐために配線が必要ですが

その配線を取り付けるのは人がやってることが大半です。

難しい理由

なぜ、線材の取り付けが難しいのかというと、線材には、①特徴がなく、②柔かく形が変わるものだからです。

まず、①特徴がないですが、

基本的に物の位置を見る場合、3次元モデルから事前にマッチング用のモデルを作成し、マッチングします。事前にマッチング用のモデルで部品の輪郭情報をつくり、画像や点群データと比較して位置を推定します。そのため、特徴があるほどマッチングがしやすくなります。

しかし、線材は見た目がとてもシンプルなため、モデルとマッチングしても誤検出することが多いのです。例えば背景にノイズが多いものでは、長い直線のようなエッジを検出してしまいます。そうなると線材のようなシンプルなモデルと同じようなエッジが取り出され、誤検出する能性が高くなります。誤検出するとワークの位置は全く違う位置を推定してしまいますので使い物になりません。

②柔らかく形が変わるという点は、さきほどの①で述べたように、事前のモデル情報と実際の線材の形は予測できないことが1つ問題となります。形が変化して変わるものは位置の推定が困難になるのです。また、位置が推定できたとして、線材をつかめたとしても、形が変わるものを狭いスペースに配線することはかなり難しい作業となります。人であれば目と手の感覚で配線できますが、自動機でやろうとする、リアルタイムに動画で線材の位置を見つけて処理しながらロボットの位置を合わせて動かし、ロボットの先端に力センサなどをつけて、力を測定して、フィードして処理するなど、かなり大変な作業になってきます。

以上の理由で、①特徴がなく、②柔らかく形が変わる線材の組み付けは、難しい工程といえます。

対策案

線材の取り付けを自動化するには、

①位置の推定、②取り付けが必要になりますが、①位置推定は対策できる可能性が高いです。

現在、機械学習やAI技術が飛躍的に発展していますので、特徴がなく、形が変わる線材でも位置の推定はできる可能性が高いです。

例えば、セマンティックセグメンテーションなどの技術を使うと、背景と線材の区別をつけてくれることはできます。あとは、点群データを線材と区別をつけたから取得して、奥行き情報を使って位置を推定するなどができます。

しかし、取り付けは対策が難しそうです。

人間の手は柔らかくさまざまな方向の力を検知することができます。なので、製品を傷つけずに、綺麗に線材を組み付けできるのですが

これを自動機に置き換えると前述したようなハンドを作る必要があるのですが、あまりうまく行く感じがしません。

 長年自動化に携わっていますが、やはり人間の手を模倣することが1番遅れているなとかんじます。物の位置を検出する目の部分はAIや画像処理技術でかなり進んできてきます。しかし、ハード的な手を作ることや力を検知することは目に比べるとかなり遅いなと感じます。

この人間の手が模倣できれば自動化はかなりブレークスルーがあるのではないかと感じています。このブレークスルーがあれば、生産現場だけではなく、私生活の人間の仕事がかなり置き換わっていくのだと考えています。

まとめ

ずらずらと書きましたが、線材の取り付けは難しいということを書いてきました。

やはり、手が重要ですね。何か案があれば教えて欲しい物です。テスラが人間を模倣したロボットを作っていましたが、ここ数年で手も作ってしまいますかね?

そんな感じで世界の技術の進歩を望んでいます。

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