こんにちは、ゆたんぽです。
今回は、短い記事です。
画像処理ソフトとして、HALCONを利用することがあるのであすが、HALCONに関して、日本語の記事があまりないので備忘録として記載していきます。
HALCONは、統合型の画像処理ソフトウェアであり、産業分野を中心に広く使われています。
本記事では、HALCONの基礎的な機能や特徴、利用方法について説明します。
HALCONとは
HALCONは、ドイツのMVTec Software GmbHが開発した画像処理ソフトウェアです。
HALCONは、工業用途に特化した高速で堅牢な画像処理を行うことができます。
HALCONは、Windows、Linux、macOSなどのOSに対応しており、C、C++、.NET、Pythonなどの言語で使用することができます。
もちろん.NETを利用してC#でも使えます。
ただ、有償ソフトなので、使うにはお金がかかります。
私の経験上、開発ライセンスは20万円以上はしますので個人で簡単に買うことは難しいかもしれません。
そのため、会社で利用することが多いので、記事があまりないんでしょうね。
広範な機能
HALCONは、多数の画像処理機能を提供しています。
例えば、形状認識、位置検出、色認識、テンプレートマッチング、画像の変形、画像のフィルタリングなどがあります。
別の記事でも紹介している、無料のOpenCVを使用すれば同様の処理はできますが、高度な処理やUIが豊富なのでHALCONを利用した方が機能追加などは早くできる印象です。
例えば、カメラのキャリレーションや部品の位置検出などはHALCONを利用することで簡単に実現することができます。
上記でも述べましたがHALCONは、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を備えています。
このGUIを使用することで、処理結果をリアルタイムに確認することができますし、この点がOpenCVより、使いやすいのかもしれませんね。
C#でのサンプルプログラム
HALCONは、強力な画像処理ライブラリであり、C#との統合が可能です。
ここでは、HALCONを使用してC#で画像処理を行う簡単なサンプルプログラムを紹介します。
以下の前提条件はできているものとして説明します。
前提条件
- HALCONのインストール
- Visual Studioのインストール
- HALCON/.NETアセンブリのインストール
以下は、HALCONを使用してC#で画像処理を行うサンプルプログラムです。
このプログラムは、画像の平均輝度値を計算して表示します。
using HalconDotNet;
class Program
{
static void Main(string[] args)
{
// 画像ファイルの読み込み
HImage image = new HImage("image.jpg");
// 画像の平均輝度値を計算
HRegion region = new HRegion();
region.GenRectangle1(0, 0, image.GetHeight(), image.GetWidth());
HImage grayImage = image.Rgb1ToGray();
double meanGrayValue = grayImage.MeanObj(region);
// 結果を表示
Console.WriteLine("平均輝度値: " + meanGrayValue);
// 後処理
image.Dispose();
grayImage.Dispose();
region.Dispose();
}
}
このプログラムでは、HALCONの「HImage」クラスを使用して、画像ファイルを読み込んでいます。
次に、HALCONの「HRegion」クラスを使用して、画像全体をカバーする矩形領域を作成しています。
imageから高さと幅のpix数を取得することで簡単に処理領域を設定することができます。
続いて、画像をグレースケールに変換し、HALCONの「MeanObj」メソッドを使用して、領域内の画素の平均輝度値を計算しています。
最後に、結果をコンソールに表示し、使用したリソースを解放するために、HALCONのオブジェクトをDisposeメソッドで解放しています。
まとめ
本記事では、HALCONを使用してC#で画像処理を行う簡単なサンプいるプログラムを紹介しました。
HALCONは、高度な画像処理機能を提供するため、機械学習や画像認識などの分野で幅広く活用されています。
C#と組み合わせることで、より効率的で高速な画像処理アプリケーションを作成できることができます。